潰瘍性大腸炎歴10年越えの鉄也です。
750人あたり1人程度しかいない、潰瘍性大腸炎患者のことを深く知っている人はあまりいません。
そのため、病気のことを知らない人たちから誤解を受けることがあります。
今回はいくつかある誤解について、訂正していきます。
潰瘍性大腸炎になるのは性格に問題があるのでは?
潰瘍性大腸炎になる原因として、性格の問題だと指摘する人が多くいます。
実際にグーグルで検索すると、予測変換で「潰瘍性大腸炎 なりやすい性格」とか「潰瘍性大腸炎 性格悪い」というのがヒットしますね。
わたしも何度か「病気になるのは性格の問題では」、「もっと強くならないとダメ」というようなことを言われたことがありました。
ちびまる子ちゃんに登場する山根くんのように、ストレスがかかる場面でおなかが痛くなるのは、気弱な性格の問題だと考えているんです。
しかし、実際のところ潰瘍性大腸炎になりやすい性格というのはありません。
難病情報センターのサイトに、「潰瘍性大腸炎が精神的なものが原因で発症することはない。」とはっきり書かれています。
まず、この病気は精神的なものが原因で発症することはありません。しかし、心と体は分離できませんので、肉体的、精神的なストレスで腹痛や下痢と言った再燃症状を惹起することは否定できません。ストレスはあらゆる病気で症状を悪化させる要因の一つです。
難病情報センター
潰瘍性大腸炎は原因不明とされており、性格が原因ということはないです。
明確に原因は特定されていませんが、遺伝や食生活の欧米化、免疫異常が原因として考えられています。
実際にわたしが通っている専門病院では、3歳の潰瘍性大腸炎患者もいました。
小さな子供でも発症するケースもあるのですから、性格が原因ということはできないでしょう。
潰瘍性大腸炎患者は性格が悪いというのも、間違いです。
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潰瘍性大腸炎はただのお腹が弱い人だよね
潰瘍性大腸炎は難病に指定されている病気ですが、一般的に知名度は高くありません。
令和3年時点で、日本で難病指定されている病気は338疾患あります。
すべての難病について知識があり、理解を示せる人は多くないはずです。
わたしも、自分が抱えている潰瘍性大腸炎以外についての知識はほとんどありません。
潰瘍性大腸炎について知らない人から見て、潰瘍性大腸炎のひとはただのお腹が弱い人としか思われていないことがあります。
相当な腹痛や血便があると話したとしても、「そんなことは誰にでもあること」といった見方をする人もいるほどです。
わたしは退院して復職する前の面談で、会社の看護師から、「血便が出ながら働いている人は、ほかにもいる。だから問題ない」と言われたことがあります。
さすがに会社の医師からはドクターストップをかけられましたが、古い体質の会社では腹痛があっても、血便があっても会社に行くことが美徳とされている場合もあります。
わたしが腹痛と血便を我慢して会社に行ったとき、大変な中でもよく来たなという感じでした。
「腹痛は会社を休む言い訳だ」と考えている人が結構いるんですよ。
周りには熱があっても、風邪をひいても会社に来ている人たちがたくさんいたので、つらくても会社にくることが普通だったんです。
でもトイレに何度も駆け込んでいたので、同僚からは仕事を怠けていると思われていましたね。
その時期は1日20回近くトイレに行っていました。
見た目で痛みやつらさが分かるわけではないので、誤解を受けやすいです。
そういった見方にさらに拍車をかけるのは、潰瘍性大腸炎が再燃と寛解を繰り返す病気だということも一因にあげられます。
炎症が抑えられているときは、普通の人と同じくらい体調がいいからです。
軽症の人だと寛解期が数年続くこともあるため、数年越しの再燃でお腹が痛いと言っても、一般的な腹痛と同じ目で見られてしまうのも理解はできます。
ただし悪化すると腸をとらないといけない場合もあり、一般的な腹痛とは全く異なります。
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潰瘍性大腸炎は食事制限が必要でしょ?
「潰瘍性大腸炎だと食事制限が必要だよね」と言われることがよくあります。
ですが、潰瘍性大腸炎の症状が安定しているなら食事制限は必要ないとされています。
もちろん、バランスの取れた食事は大切です。
これは潰瘍性大腸炎患者に限らず、健康な人にも言えることでしょう。
健康的な食生活を心がけた方が、体に優しいのは目に見えています。
わたしが潰瘍性大腸炎になったばかりのころは、腸に優しい食生活についての栄養指導がありました。
どんな食材が良いのかについて本などを読み、積極的に実践していました。
青汁や人参、納豆が良いと聞けば、それを取り入れていたんです。
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再燃期と呼ばれる炎症がひどい時期には、腸に優しい食事を心がけていました。
今でも食生活にはある程度気を配っているのですが、厳密に制限をしているわけではありません。
少し前には、潰瘍性大腸炎の安部元総理が焼肉やカレーを食べて炎上したことがありました。
「潰瘍性大腸炎なのになんで焼肉やカレーを食べるのか」、「仮病なんじゃないか」といった意見です。
基本的に食事制限は必要ないので、焼肉やカレーを食べても問題ないです。
症状が安定している寛解期であれば、なんでも食べることができますよ。
食べ物については個人差が大きく、個人的に○○は食べないと決めている人は多いです。
わたしはよっぽど調子が良いとき以外は、アルコール飲料と唐辛子を含む料理を避けています。
食事制限をしていないからと言って、仮病を使っているわけではありません。