潰瘍性大腸炎になり早いもので10年が経過しました。
わたしは潰瘍性大腸炎をカミングアウトして仕事をしていたことも、隠して仕事をしていたこともあります。
潰瘍性大腸炎であることを隠して働いていた場合、潰瘍性大腸炎の悪化で仕事を休むのは大変です。
以前の私がそうであったように、クビになるリスクもあります。
潰瘍性大腸炎を隠していると休みにくい
当然といえば当然なのですが、潰瘍性大腸炎であることを隠して入院した場合、それを理由に休むことは非常に難しいです。
潰瘍性大腸炎は国から難病指定されている病気。
隠していた場合、それがばれてしまったら解雇という可能性もあります。
実際には潰瘍性大腸炎であるという理由だけで解雇はできません。
しかし仕事内容に影響がでたり、職場いじめの対象になったりしてしまうことがあります。
隠していて後からバレるのは最悪です。
入社時にはカミングアウトしなかったとしても、配属先の上司には必ず伝えるようにしておくべきだとわたしは思います。
病気を伝えていれば、それを理由に休みを取りやすいからです。
有給休暇は現実には取りにくい場合が多い
有給休暇は6か月間継続勤務、全体の8割以上出勤している人に10日与えらえれます。
この有休を使って通院や症状悪化時の休養をしたいと考えている人も多いでしょう。
しかし現実には有休を完全に消化できる職場は少ないです。
わたしが以前勤めていた会社では、会社の繁忙期3月~9月までは有給休暇をとることが許されませんでした。(東証一部上場のちゃんとした会社です)
詳しく調べてみると、会社側が有給取得日をずらす要求をするのは問題ないようです。
閑散期には有給取得が割と自由でしたが、頻繁に休むことができる環境ではありませんでした。
休んでも自分の仕事が溜まっていくだけです(笑)
結局残業をしなければならず、何のための有給だろうかと疑問に思いました。
潰瘍性大腸炎で休む可能性があるなら、大企業がおすすめ
人手が足りていない会社、企業規模が小さい会社では個人にかかる負担が大きくなります。
わたしの父は従業員数50人未満の会社に長く勤めていましたが、数十年間有給休暇というものを使ったことがありませんでした。
給料明細自体に有給休暇という記載すらないそうです(笑)
有給休暇は労働者が使うことができる正当な権利とはいえ、実際に使うことができない、もしくは使ったことで会社にいづらくなる場合も多いです。
そこで私がおすすめするのは、なんとしてでも頑張って大企業に入ってしまうこと。
大企業は病気を理由に人を解雇したり、有給休暇を与えないといったことができません。
法律はきちんと守るはずです。
社会人経験は10年ほどのわたしですが、潰瘍性大腸炎の方は大企業に正社員で入るのがいちばんだと体感しています。
おなかの調子が悪いので休みますでOK
わたしの経験上、潰瘍性大腸炎だと伝えて「あ~潰瘍性大腸炎ね」となった経験はありません。
ほとんどの人が「潰瘍性大腸炎って何?」という感じでした。
最近では安倍総理や安達了一選手など、潰瘍性大腸炎でも活躍されている方が増えており、潰瘍性大腸炎自体の認知度は高まってきてはいます。
しかしほとんどの人にとって、潰瘍性大腸炎患者は「おなかの調子が悪い人」であり、「通院や入院が必要な難病患者」という認識はありません。
なので、仕事を休むときは「体調が悪いので休みます」で大丈夫だと思います。
潰瘍性大腸炎でなくても腸の病気を抱えている人、難病の人はたくさんいます。
潰瘍性大腸炎でも重症度が違うので一概には言えませんが、頻繁に休むわけではなく突発的な症状であれば、これくらい軽い感じの方がかえってよいです。
休みを願い出たために退職勧告を受けた
頻繁に体調が悪く休む必要があったり、入院手前ぐらいの症状がでているときは潰瘍性大腸炎であることを伝え、症状改善するまで休みましょう。
そうしないとさぼっている人というレッテルが張られます。
たとえ有給だとしてもです。
潰瘍性大腸炎が難病であると伝え、休みを願い出たとしても理解されるとは限りません。
わたしは以前そういった状況を伝えたところ、退職勧告を受けました。
休みを願い出る場合、そういったリスクもあることも知っておいてほしいです。
大企業であれば、潰瘍性大腸炎を理由に退職勧告されることは少ないでしょう。
仕事を休みたいと思ったら、体が無理している
仕事を休みたいと思っている時点で体はだいぶ無理をしています。
健康な人であってもそうですから、潰瘍性大腸炎の方はかなり負担がかかっていると容易に想像ができます。
そういった場合、仕事を辞めるという選択肢もありです。
無理のない職につければいちばんよいと思います。
ただ、何も知識がない状態で仕事をやめても路頭に迷います。わたしがそうでした(笑)
しばらく無収入が続き、生活が苦しかったです。
仕事と並行して、将来役に立ちそうな資格の勉強をしてみるのもいいと思います。