こんにちは!潰瘍性大腸炎患者歴10年を超える鉄也です。
今回は少し深刻な話をします。
ただ、潰瘍性大腸炎患者とは切ってもきれない話なので、ぜひ最後までご覧いただけると幸いです。
潰瘍性大腸炎を理由に会社をクビに
わたしはこれまでに1度潰瘍性大腸炎で仕事をクビになったことがあります。
それ以外にもクビとは言われていないものの、潰瘍性大腸炎の通院、悪化の際に有休を使っただけで退職勧告をされたことが何度かあります。
後から知ったのですが、潰瘍性大腸炎を理由に会社をクビになるってケースは多いんです。
世の中そんなに甘くはありません。
だから、潰瘍性大腸炎であることを隠して働いている人も多いです。
ホントに潰瘍性大腸炎患者は日本社会で生きにくくなっていると思います。
新卒で入った会社を潰瘍性大腸炎が理由でクビになった
まずは、潰瘍性大腸炎でクビになった話から。
わたしは高校を卒業して、地元のメーカーにて工場勤務をはじめました。
東証1部上場企業で従業員が1,000人いるところ。
大きな企業なので、福利厚生がしっかりしていると思い入社を決めました。家から通えるっていうのも大きかったです。
高卒の基本給は16万円。
今思えばかなり安い金額でこき使われていました(笑)
時給にすると1,000円を切ります。
ボーナスはありましたが、かなり低かったです。
潰瘍性大腸炎であることを告げずに入社
中学3年のときに発症した潰瘍性大腸炎は、アサコールやステロイドの服用で抑えられていました。
ときどきプチ再燃することもありましたが、入院しなければいけない事態になることはなかったです。
入社時には健康調査票を記入しなければいけません。
記入欄には業務上大きな支障を生じさせる持病等について記入する欄がありました。
潰瘍性大腸炎について書くべきか迷いましたが、症状が安定していれば別に書かなくてもいいよと人事の方に言われたので記入はしませんでした。
配属先の上司に潰瘍性大腸炎であることを報告
入社式のあと、配属された先の上司に自分が潰瘍性大腸炎であることをすぐに伝えました。
わたしの病院は土日祝日にはやっていないので、3か月に1度程度有休を使って休みをもらわなければいけないことをお伝えしました。
上司は潰瘍性大腸炎については知らなかったものの、非常に理解がある方で快く了承をしていただけました。
とても素敵な上司で憧れの人でもあります。
ただ、1年後上司は別部門に異動されてしまいました。
2年間何事もなく楽しく勤務
新卒でメーカーに入社してから2年間は、本当に楽しく充実した時間を過ごしていました。
給料はそこまで高くはなかった(年収300万以下)ですが、残業は最高でも月50時間しかなかったためプライベートの時間も持てました。
有給休暇も全部とはいかないものの、会社全体の取得率の影響を考慮して半分までは自由にとることができました。
半日休暇もとることができ、病院に通いやすかった点もよかったです。
クレーム発生のため、職場が険悪ムードに
2年間は潰瘍性大腸炎が再燃することもなかったです。
ただ入社2年後に大クレームが発生し、その処理のため職場が険悪ムードになっていきます。
納品した製品数千個が返品となり、製品を作り直すために残業をする日々。
上の人間は現場のこうした状況を全く考慮せず、通常の製造工程に無理やりクレーム品の対応を組み込みました。
このときの残業は100時間を超えています。
しかも80時間以上は残業をつけることを許されず、タイムカードを切ってから仕事をしたり、有休で休みになっているにも関わらず会社に出社する人もいました。
上の人間はこうした状況を黙認。
ストレスのため上司によるパワハラが横行し、派遣社員がどんどん辞めていき、残業時間がさらに増えていくという悪循環。
こうした状況で、わたしは潰瘍性大腸炎を再燃してしまいました。
潰瘍性大腸炎再燃ではじめての入院。その後クビを宣告される
再燃したときは1日20回程度トイレにいっていました。
トイレに行くたび、すべてが血便です。
どんどんと体力が奪われていきましたが、会社のために正社員の自分が頑張らないとという責任感から仕事に行き続けました。
そんな感じで2か月ほど頑張っていたのですが、ついにこらえきれず入院しなければいけない状態に。
わたしは病院に入院し、会社には行けなくなりました。
会社には電話で入院することを伝え、1か月弱の入院生活に入ります。
産業医と面談してクビをほのめかされる
潰瘍性大腸炎で入院してしまった場合、すぐに職場復帰することはできません。
産業医と面談し、復職許可をもらう必要があります。
わたしも産業医と面談をしました。
そのときに持ち出されたのが、2年前に記入した健康調査票。
産業医から「健康調査票に潰瘍性大腸炎と書いてないのはなぜ?潰瘍性大腸炎ならわたしは採用を認めなかった」
という発言をされました。
そして、「潰瘍性大腸炎ということを黙っていたのであれば、こちらはクビにすることができる」
という発言もされました。
要は、潰瘍性大腸炎の人間はそもそも採用せず、ばれた場合は即クビにするということです。
この当時20歳の私は納得してしまいましたが、人生経験を積んだ今ならわかります。
このようなことは、パワハラ以外の何ものでのありません。
労働者の側である産業医がこのような発言をするのは、かなり問題があるのではないでしょうか?
産業医が職場復帰を認めず、クビになった
職場に復帰するには産業医の許可が必要です。
ただ、この産業医が復職を認めないとわたしに対して言ってきたので、わたしは会社をクビになってしまいました。
こっちは一言もいってないのに「裁判してもらっても構いませんよ。こっちが勝ちますから」と言っていたのには正直笑ってしまいました。
職場復帰が認められない間、今後この仕事を続けていてもよくないだろうなと考えてもいたからです。
クビになったことでかなり苦労しましたが、世の中のことがよくわかり今はよい仕事が見つかったのでかえってよかったです。
潰瘍性大腸炎でクビになってしまった方は、クビになったことをぜひ喜んでください。
いい仕事は必ず見つかります。