こんにちは!潰瘍性大腸炎患者歴10年越えの鉄也です。
わたしは潰瘍性大腸炎であることを隠して、働いていた経験があります。
今回はそのときに起きたことを少しご紹介します。
【大前提】潰瘍性大腸炎を就職先に隠さないほうがいい
まず大前提として、潰瘍性大腸炎であることを隠して就職するのはとてもリスクが高い行為であるため、やらないほうがいいです。
わたしがはじめて就職した会社では、入社試験の前に健康調査票を提出する義務がありました。
そのときにわたしは潰瘍性大腸炎であることを記入しませんでした。
のちに潰瘍性大腸炎であることがばれたときに、会社側から潰瘍性大腸炎であるとわかっていなかったら採用しなかったといわれました。
正社員として入社したたため、ばれたときに即クビにならなかったからいいものの、2回目の入院のときに労務不能と認定されクビになりました。
この経験があったため、これ以降の就職活動では潰瘍性大腸炎であることを公表したうえで就職活動をしています。
大企業に就職する場合、潰瘍性大腸炎患者だということは不利
福利厚生がしっかりしている大企業の場合、潰瘍性大腸炎であることが採用に大きく影響するという事実があります。
わたしが実際に経験しました。
潰瘍性大腸炎は難病に指定されている病気ですが、障害者採用枠には入りません。そのため、企業としても難病とわかっている方をわざわざ採用するよりも、健康体の人を優先する傾向にあります。
※一定規模の会社の場合、障害者採用枠を設けなければなりません。そして障害者を採用することによって政府から助成金が交付されます。難病患者を採用するともらえる助成金もあるのですが、中小企業であればまだしも大企業であればそこまでメリットがありません。
潰瘍性大腸炎でありながら大企業に入りたいと考えている方は、採用試験のときに潰瘍性大腸炎であることを隠した方がいいです。
中小企業の採用担当者は潰瘍性大腸炎って何?という方が多い
よくも悪くも中小企業の採用担当者の方で、潰瘍性大腸炎について理解のある方、どんな病気なのか詳しく知っている方はほとんどおられないのが現状です。
難病にはかなり多くの種類があります。
潰瘍性大腸炎患者であるわたしも知らないような難病がたくさんあるんです。
わたしはこれまで10社近くの中小企業の面接に行っていますが、そのときに潰瘍性大腸炎であることを伝え、病気について知っている採用担当者は1人もいませんでした。
大きな会社であればある程度事例がありますし、採用に際しては会社に属している産業医の意見も反映されます。
なので、大企業の面接の際に潰瘍性大腸炎であることを伝えると、不採用になる確率が上がりますが、中小企業であれば面接と履歴書のみで判断されるため、病気理由の不採用は減ります。
これはわたし自身が体験してきて感じたことです。
潰瘍性大腸炎であることを隠してもいいのか?
わたし自身、はじめての就職の際に潰瘍性大腸炎であることを黙っていました。
その結果、潰瘍性大腸炎が悪化して入院することになり、会社の上層部までそのことがばれてしまい、人事の方と産業医、上司とともに面談をすることになりました。
当然、そのときは相当詰められましたのでへこみました。
なんで黙っていたんだ、そもそも潰瘍性大腸炎とわかっていたら採用しなかったと厳しい意見も出ました。
それでも東証一部に上場している大きな企業だったので、クビにはなりませんでした。
2度目の悪化で入院したときはさすがに退職勧告を受けましたが。
こういったことがあったので、その後厚生労働省が管轄しているハローワークで、病気を隠して入社することは問題ないのか確認を取りました。
ハローワークの職員曰く、基本的に潰瘍性大腸炎であることを隠して会社に入ることは問題ないそうです。
就職活動をしている時点で、症状が悪化しており仕事に大きな支障が出ているのなら別ですが、普通に働くことができるなら申告は不要です。
申告しない場合は、病院への通院をどうするか、悪化したときはどうするのかなどを事前に決めておくと安心できます。
潰瘍性大腸炎を隠した方がいいのか、隠さないほうがいいのか
潰瘍性大腸炎患者歴10年を超えているわたしは、潰瘍性大腸炎を隠して働いたことも、隠さずに働いていたこともあります。
メリット、デメリットをまとめると以下のような感じです。
潰瘍性大腸炎を隠して働くメリット
・病気を理由に不採用にされることがない
・病気の人だという偏見の目で見られない
潰瘍性大腸炎を隠して働くデメリット
・病気が発覚したときにクビにされることもある
・うそをつく人間だというレッテルを張られる
・通院で有休をとりますと言いづらい
・病気が悪化したときに困る
潰瘍性大腸炎をカミングアウトするメリット
・潰瘍性大腸炎の通院、入院時にもある程度の理解が得られる
・気持ち的に楽
・残業時間などを考慮してもらえる場合もある
潰瘍性大腸炎をカミングアウトするデメリット
・大企業の場合、不採用の対象になる場合がある
・同僚からからかわれる恐れがある
潰瘍性大腸炎であることを隠すことのメリットは、基本的に採用試験のときのみです。
潰瘍性大腸炎であることを理由に不採用にされるケースもあります。
そのため、隠したいのもわかりますが、隠してしまうと入社してから大変になる場合があります。
潰瘍性大腸炎は患者さんごとに重症度が違うので、自分の症状を見極めながら就職活動をするのがおすすめです。
潰瘍性大腸炎の方でもバリバリ働いている方はいますし、そうでない方もいます。
【裏技】潰瘍性大腸炎の方が就職活動で使えるテクニック
潰瘍性大腸炎であることを隠す、隠さないというのは意見が分かれるところです。
わたしの周りの方でも隠している方と隠していない方がおられます。
就職をアドバイスする立場のハローワーク職員の間でも様々な意見があります。
どちらにするか迷っているなら、両方試してみてもいいかもしれません。
2つの転職エージェントに登録し、ひとつの方には潰瘍性大腸炎であることは隠して登録し、もうひとつの方では潰瘍性大腸炎であることを公開して登録をしておきます。
そうすると、潰瘍性大腸炎を隠したことによる影響が手に取るようにわかるんです。
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